ナノセルロース・セルロースナノファイバーに関する世界のニュース 2020年3月

ナノセルロース、セルロースナノファイバー(CNF)、セルロースナノクリスタル(CNC)、バクテリアナノセルロース(BNC)に関する、国内・海外の最新ニュースを掲載しています。こちらは 2020 年 3 月に報道されたニュースを、新しいものから順に掲載しています。

凸版印刷、CNF 使用の飲料向けカップでプラ使用量半減(2020年3月27日)

凸版印刷は、セルロースナノファイバー(CNF)をコーティングした原紙を用いた飲料向け紙カップ CNF エコフラットカップ TM を開発したことを発表しました。

カップの外側から、ポリエチレン、印刷部分、紙基材、CNF バリア層、ポリエチレンの 5 層構造となっており、従来のプラスチックカップと同等のガスバリア性を有しながら、プラスチックの使用量を 50 % 削減しています。また CO2 排出量を 20 % 削減しています。2020 年 4 月 よりサンプル出荷が始まります。

詳しくはこちらの記事をご参照ください。

CNFとでん粉で海水中で分解される生分解性プラ(2020年3月5日)

大阪大学 麻生隆彬 准教授らのグループは、日本食品化工と共同で、デンプンとセルロースナノファイバー(CNF)を混ぜることで、強度や耐水性に優れた透明シートを開発したとのことです。

日本経済新聞電子版の記事によると、これを海水に 1 か月浸す実験を行ったところシートに穴があいたことから、海水中の細菌類により分解されたと考えられ、このシートは海水中で生分解性があることが確認されました。研究グループでは 5 年後の実用化を目指すとのことです。