ナノセルロース・セルロースナノファイバーに関する世界のニュース 2024年5月

ナノセルロース、セルロースナノファイバー(CNF)、セルロースナノクリスタル(CNC)、バクテリアナノセルロース(BNC)に関する、国内・海外の最新ニュースを掲載しています。こちらは 2024 年 5 月に報道されたニュースを、日付が新しいものから順に掲載しています。新たに入手した情報は、随時追加しています。

大王製紙、CNF複合樹脂の商用プラント設置へ(2024 年 5 月 8 日)

大王製紙はセルロースナノファイバー(CNF)複合樹脂の商用プラントを、基幹工場である三島工場(愛媛県四国中央市)に設置し、2005 年度以降に年産 2,000 トンの生産を目指すことを、同日、ニュースリリースで発表しました。

同社では CNF 複合樹脂 の技術開発を行っており、2022 年 10 月には CNF  複合樹脂中のセルロース比率を 55 % から 67 %に高めた ELLEX-R67 を開発し、11 月からサンプル供給を行っていました。
そしてこのほど、約 40 億円の設備投資を行い、年産 2,000 トンの生産能力を持つ ELLEX-R67 の商用プラントを建設し、2025 年度中の営業運転開始を目指すことになりました。

CNF複合樹脂の製造プロセス開発には、2020 ~ 2022 年度に実施した NEDO 助成事業の成果が生かされています。CNF 前処理プロセスでは、大王製紙がこれまで培ってきた抄紙技術を駆使した尿素によるカルバメート化セルロースの量産技術を確立し、複合樹脂の生産性改善では、芝浦機械と共同で高効率な CNF と樹脂の複合化技術を開発しています。

CNF 複合樹脂は、CNF の軽くて強い特長を活かし、自動車部材、家電製品、建材、日用品、容器・包装等の分野への用途展開が期待されています。ELLEX-R67 は、品質とコストの観点から解繊度について検討を深め、部分的に CNF 化したセルロースを 67 %含む高濃度ペレットであり、樹脂材料設計の自由度が高く、ユーザーが混練・成形加工しやすい仕様です。また、CNF が植物由来であることや繊維が破断しにくいことから、減プラスチックやマテリアルリサイクルも期待できる素材です。

詳しくは同社のニュースリリースをご覧ください。

スペインPolybion、バクテリアナノセルロースの生地を世界販売(2024 年 5 月 8 日)

果物廃棄物を原料にバクテリアナノセルロース(BNC)を製造するスペインの企業 Polybion は、メキシコ中部の製造施設が順調に稼働したことから、同社の BNC であるプレミアム培養セルロース Celium® を世界販売することを、5 月 7 日に発表しました。

Celium® は、農業残渣のひとつである果物廃棄物をバクテリアに与えることで、製造します。この材料は、デザイナーや材料エンジニアに持続可能なアプローチと先進的な美学を提供します。既存のインフラを使用してクロムフリー配合で染色、エンボス加工、なめしを行うことができるため、従来の生地よりも環境への悪影響を軽減できます。
またCelium® には独自の特性を備えており、革のような感触を提供し、ファッション、スポーツウェア、自動車内装材などに使用することができます。

Celium®は、 2024 年 5 月から一般向けに正式に発売されます。すでに市場に出回っている革の代替品と同様、革や別の形式のプラスチックの代替品として機能するだけでなく、まったく新しいカテゴリを作ることが予想されます。この材料の可能性を探求できるようにするため、Celium® Swatch Sampler が導入されます。これはこの素材の多用途性を示し、さまざまな可能性を示しています。BNCでのみ実現できる鮮やかな大理石模様から、時代を超えたクラシックな色調まで、この素材がさまざまな用途に適応できることが証明されています。

下の写真は PR Newswire に掲載されたプレスリリースから転載しました。

 

 

詳細はPR Newswire のプレスリリースをご覧ください。