ナノセルロース、セルロースナノファイバー(CNF)、セルロースナノクリスタル(CNC)、バクテリアナノセルロース(BNC)に関する、国内・海外の最新ニュースを掲載しています。こちらは 2026 年 1 月以降に報道されたニュースを、日付が新しいものから順に掲載しています。新しい情報は、適宜追加しています。
- 1 オランダ Foamlab、BNC 発泡体製造のため 5.6 億円調達へ(2026 年 4 月 25 日)
- 2 ベス工業、CNF 配合複合樹脂を使った頭皮ケアブラシを製品化(2026 年 4 月 22 日)
- 3 韓国 ANPOLY、200 億ウォンを投資して本社と工場を建設(2026 年 4 月 10 日)
- 4 CNF を入れた米粉麺が富士市 CNF ブランド認定(2026 年 4 月 7 日)
- 5 長谷川香料、コーヒー粕からホロセルロースナノファイバー(HCNF)を調製(2026 年 3 月 18 日)
- 6 沖縄の企業、BNC のバイオレザーを開発(2026 年 3 月 17 日)
- 7 BNCから皮革代替品を作るハンガリーの企業がオランダでプラント建設へ(2026 年 3 月 10 日)
- 8 メイン大学、CNF に菌糸体をコーティングした食品包装材を開発(2026 年 2 月 21 日)
- 9 ペンシルバニア州立大、CNC で希土類元素を回収(2026 年 2 月 19 日)
- 10 レンゴーの CNF、インクジェットインキの分散安定化剤として採用(2026 年 2 月 10 日)
- 11 アラブ首長国連邦の大学、ナノセルロースで砂質土壌を改良(2026 年 2 月 4 日)
- 12 CNC を用いた UV 硬化木材コーティングで接着性と耐久性が向上(2026 年 2 月 3 日)
- 13 ロシアのオムスク国立工科大学、BNC から皮膚代替物を開発(2026 年 2 月 3 日)
- 14 メイン大学と ORNL が CNF の効率的な乾燥方法を開発(2026 年 2 月 2 日)
- 15 中国 Green Micro-Nano イオン液体を使ってナノセルロース代替品を製造(2026 年 1 月 26 日)
- 16 インドネシアの大学、海ぶどうのナノセルロースを天然保湿剤に(2026 年 1 月 23 日)
- 17 イランで西アジア初のナノセルロース創傷被覆材を実用化(2026 年 1 月 13 日)
オランダ Foamlab、BNC 発泡体製造のため 5.6 億円調達へ(2026 年 4 月 25 日)
オランダ・デルフト工科大学のスタートアップ企業 Foamlab は、化石燃料由来のプラスチックをバクテリアナノセルロース(BNC)由来に置き換えるため、300 万ユーロ(= 5.6 億円)を調達したことを、EU-Startups が 4 月 24 日に報じました。
Foamlab は、デルフト工科大学産業デザイン工学部が行った研究から生まれた企業で、発酵によって生成される天然の再生可能な素材である BNC から作られた、新しいタイプの発泡体を開発しています。
この発泡体は、建築用断熱材、高級パッケージ、ファッションなどへの展開が、期待されています。
今回、パイロットプラントの建設、生産規模の拡大、商業展開の加速のために、300 万ユーロの資金を調達しました。
資金調達は ICOS Capital が主導し、Value Factory Ventures, DOEN Ventures, Capricorn Industrial Biotech Fund, SHIFT Invest が運用するTTT Green Tech が参加しました。
詳細は EU Startups の記事をご覧ください。
ベス工業、CNF 配合複合樹脂を使った頭皮ケアブラシを製品化(2026 年 4 月 22 日)
ヘアケア用品の製造・販売を行うベス工業(東大阪市)は、セルロースナノファイバー(CNF)を配合し、軽量で耐久性のある PP(ポリプロピレン)を使用した頭皮ケアブラシを製品化したことを、ニュースリリース配信サービスの PR TIMES で、4 月 21 日に発表しました。
頭皮ケアブラシ バイオスカルプブラシ(BIO-2500)は、本体と毛台に複合樹脂を、ブラシ毛にひまし油由来のナイロンを採用しており、ABS 製シャンプーブラシと比較して、温室効果ガス量を 7 %削減した(同社調べ)とのことです。
メーカー希望小売価格は、2,500 円(税別)です。
なお、樹脂への CNF の配合比率などは、公表されていません。
詳細は PR TIMES の記事をご覧ください。
韓国 ANPOLY、200 億ウォンを投資して本社と工場を建設(2026 年 4 月 10 日)
ナノセルロースの生産・加工・販売を行う韓国企業 ANPOLY は、慶尚北道浦項市興海邑にバイオ・ワクチン産業専門複合施設を建設するため、200億ウォンを投資します。
韓国の経済メディア MAEIL BUSINESS が 4 月 9 日に伝えた内容によりますと、本社・工場棟の建設面積は 4,154 m2、延床面積は4,422 m2 で、地下 1 階、地上 3 階建てとなり、完成後は年間 1,000 トン以上の生産能力を確保し、30 人以上の雇用を創出する見込みとのことです。
なおこの内容は ANPOLY による発表ではなく、慶尚北道による発表のようです。
また、ナノセルロース関連施設ではなく、バイオ・ワクチン産業専門複合施設と報じられています。
ANPOLY は、2017 年に従業員 2 名でスタートした私立浦項工科大学のスタートアップ企業で、現在はは従業員 33 名だそうです。バイオマス(米、栗の殻、海藻、コーヒーかすなど)からナノセルロースを製造する技術が評価され、190 億ウォンの投資を集めています。
慶尚北道は、慶尚北道ハッピー企業イノベーション基金に 10 億ウォン、慶尚北道創造経済第 1 号基金に 8 億ウォン、慶尚北道チャレンジシード第 1 号基金に 5 億ウォンを含む、総額 23 億ウォンの資金を投資しています。また、ANPOLY は慶尚北道ベンチャービジネス支援事業を通じて 9 つのプロジェクトに選定され、事業化資金として 2 億3000 万ウォンを受け取っています。
詳細はMAEIL BUSINESS の記事をお読みください。
CNF を入れた米粉麺が富士市 CNF ブランド認定(2026 年 4 月 7 日)
日本製紙は、同社のセルロースナノファイバー(CNF)(商品名:セレンピア ®)を入れた米粉麺が、富士市 CNF ブランドに認定されたことを、ホームページのニュースで 4 月 6 日に発表しました。
米粉麺は、富士市商工会女性部が販売している 富士山ひらら という商品で、富士市産のお米を使っています。
CNF を使用することで、米粉麺の課題であった保形性や食感を向上させ、茹でた後の麺の切れや変形を防ぎ、もちもちとした喉越しの良い食感を実現させたとのことです。
詳細は、同社のホームページのお知らせをご覧ください。
ナノセルロース・ドットコム コメント
当該CNF(セレンピア® フード)は既存添加物に分類され、使用した場合は、食品の原材料表示に、増粘安定剤(セルロース)と記載が必要です。
ただ日本を含め、世界各国で米粉麺は生産・販売されていますが、保形性や食感が課題になっているという話は聞いたことがありませんし、食品添加物を使用していない製品も市場に多く出回っています。
一般的に食品においては、食品添加物不使用、無添加がセールスポイントになる中で、食品添加物を入れたことをウリにするという、極めて珍しいケースです。
長谷川香料、コーヒー粕からホロセルロースナノファイバー(HCNF)を調製(2026 年 3 月 18 日)
長谷川香料は、横浜国立大学との共同研究により、使用済みコーヒー粕から抽出したホロセルロースナノファイバー(HCNF)を、香料製剤の乳化安定剤として活用するアップサイクル技術の研究成果を学会発表したことを、3 月 17 日に PR wire を通じて発表しました。
その内容と同社のホームページによると、コーヒー粕に豊富に含まれる細胞壁由来のホロセルロースを原料とし、環境負荷の低い物理的衝撃法を用いてホロセルロースナノファイバー(HCNF)を調製し、香料製剤への乳化安定剤としての応用を検証しました。
得られた HCNF は平均 2~3 nmという極めて微細な繊維幅を持ち、中鎖脂肪酸トリグリセリドや d-リモネン等の油溶性成分に対して高い乳化分散能を示すことが確認されました。
使用済みコーヒー粕は、世界で年間 600 万トン以上が排出されており、その持続可能なアップサイクル技術の開発が求められています。
詳細は同社のホームページをご覧ください。
沖縄の企業、BNC のバイオレザーを開発(2026 年 3 月 17 日)
沖縄県うるま市の企業 アナンティアは、古い茶葉を煮出した液体に黒糖を加えて微生物を培養することで、バクテリアナノセルロース(BNC)を製造し、これを原料としてバイオレザー(商品名:ゼンレザー)を生産する技術を開発しました。
2026 年 1 月より、受注生産を始めており、強度は牛革の5倍だそうです。
これは 3 月 15 日の沖縄タイムス電子版に有料記事として配信されたもので、ここでは無料公開されている内容のみ、紹介します。
BNCから皮革代替品を作るハンガリーの企業がオランダでプラント建設へ(2026 年 3 月 10 日)
皮革の代替品を開発しているハンガリーのスタートアップ企業 Smobya は、オランダの投資家コンソーシアムから資金提供を受け、オランダのリンブルフ州に移転しました。
オランダの技術系ニュースメディア IO+ に 3 月 9 日に掲載された記事によりますと、Smobya は、食品廃棄物をバイオファブリケーションによる循環型素材に変換する技術 NanoTwine™ のパイオニアです。同社のプロセスは、食品廃棄物を微生物の原料として使い、発酵によってバクテリアナノセルロース(BNC)に変換し、これをさまざまな用途に加工します。
BNC は、成長中および成長後に様々な用途に合わせて設計することができ、ファッション、オーディオメンブレン、インテリアデザイン、濾過システム、さらには骨スキャフォールドなどの医療用途など、様々な業界における様々な用途に合わせてカスタマイズできます。
NanoTwine™ は皮革よりも強度が高く、プラスチックよりも優れた代替品であり、動物由来素材やプラスチック素材に代わる多用途のプラットフォームとして位置付けられています。
Smobya は、リンブルフ州開発庁と、ジョアンナ・インベスト、アーススターから投資を獲得しました。調達金額は公開されていませんが、この資金によって Smobya は実証プラントを建設し、この革新的な技術の規模拡大を図る計画です。
詳細は IO+ の記事をお読みください。
メイン大学、CNF に菌糸体をコーティングした食品包装材を開発(2026 年 2 月 21 日)
米国・メイン大学は、木材由来のセルロースナノフィブリル(CNF)とキノコの菌糸体と原料とし、生分解性と耐水・耐油性のある新しい食品包装材を開発したことを、2 月 20 日に大学のウェブサイトに掲載しました。この新素材はプラスチック製食品包装の完璧な代替品となります。
研究では、野生の朽木に生育するカワラタケ Trametes versicolor が用いられました。
菌は事前に培養され、成長を促すための栄養素の混合物と混合されます。この混合物にCNFを添加すると、菌糸が小さく均一に成長します。CNF は菌糸の栄養源として、そして CNF 自体に耐油性バリア特性を付与するという 2 つの役割を果たします。
コーティングが成長して乾燥すると、厚さは約 20~25 μmになります。同じプロセスで、このコーティングを紙などの素材の上に塗布したり、CNF と菌糸体だけで片面はわずかに毛羽立ち、もう片面はプラスチックのような感触のフィルムを作ったりすることも可能です。
詳細は、メイン大学のニュースをご覧ください。
ペンシルバニア州立大、CNC で希土類元素を回収(2026 年 2 月 19 日)
米国・ペンシルバニア州立大学の研究者らは、半導体、電気モーター、発電機に使用される重要な希土類元素であるジスプロシウムを選択的に回収する技術を、セルロースナノクリスタル(CNC)を用いて開発しました。
大学のウェブサイトに 2 月 18 日に掲載された内容によりますと、この研究は、重い希土類元素を軽い希土類元素からより効率的に分離することを目指もので、具体的には、ジスプロシウムの回収をターゲットとしています。
まず、セルロースを分子レベルで改変し、両端が微細な髪の毛のようなセルロース鎖で覆われた、長さ 100 nmのアニオン性ヘアリー CNC を作ります。この粒子は、溶液中の金属イオンと相互作用する小さな鎖状の構造で覆われています。これをネオジムとジスプロシウムの両方を含む水性混合物に添加すると、毛状の化学修飾された鎖が顕著に収縮し、ジスプロシウムを選択的に捕捉しました。
希土類元素同士の分離は、金属の化学構造が非常に似ているため、極めて困難でしたが、化学基の種類だけではなく、ナノセルロース上のそれらの基の構造と配置によって、分離が可能となったそうです。
詳細は ペンシルバニア州立大学のニュースをお読みください。
レンゴーの CNF、インクジェットインキの分散安定化剤として採用(2026 年 2 月 10 日)
レンゴーは、同社のセルロースナノファイバー(CNF)ファインナチュラ ® がインクジェットインキの顔料分散安定化剤として採用されたことを、2 月 9 日付のニュースリリースで公表しました。
ファインナチュラは、化学変性のない非常に細い繊維径のセルロースナノファイバーで、透明性に優れ、高い熱安定性やチキソトロピー性を示すことから、増粘剤や乳化・分散安定化剤をはじめ、さまざまな用途での利用拡大が期待されています。
インクジェットインキへの採用は、顔料の沈降を抑制し、さらにインキ噴射ノズルが目詰まりしにくいなどの効果が評価されたことによるものです。
同社のニュースリリースの内容は、この記事とほぼ同じです。
アラブ首長国連邦の大学、ナノセルロースで砂質土壌を改良(2026 年 2 月 4 日)
アブダビの Khalifa University of Science and Technology(カリファ科学技術大学)は、同大学の研究者らが、乾燥地域における水不足、土壌劣化、食糧安全保障の重大な課題に対処するため、パイナップルの皮の廃棄物から抽出したナノセルロースを使用して砂質土壌を改良するという、費用対効果が高く持続可能な技術を開発したことを、2 月 3 日に発表しました。
ドバイのニュースメディア Big News Network.com が同日に配信した記事によりますと、この研究は、ナノセルロース繊維が保水性、機械的強度、そして養分の利用性を高めることで、砂質土壌を肥沃な土壌へと変化させる仕組みを実証しています。研究者らはまた、これらの繊維と土壌の混合物が経時的に分解しにくい特性と、植物の養分保持にどのように役立つかを評価したと伝えています。
詳細はBig News Network.com の記事をお読みください。
CNC を用いた UV 硬化木材コーティングで接着性と耐久性が向上(2026 年 2 月 3 日)
改質セルロースナノクリスタル (CNC)を用いた光硬化型ナノ複合コーティングにより、木材の接着性、紫外線安定性、耐腐食性が向上するというニュースが EUROPEAN COATINGS のニュースとして、2 月 3 日に配信されました。
そこには、従来の UV 硬化型コーティングの限界を克服すべく開発された、木材表面用の高性能光硬化型ナノ複合コーティングについて紹介されています。
このコーティングは、原子移動ラジカル重合(ATRP)によって修飾された CNC を用いることで、フォトポリマーと木材表面の間に強化された界面を形成します。この修飾は、相溶性を向上させるだけでなく、水素結合ネットワークとラジカル開始型化学結合を形成し、内部応力を大幅に低減し、接着性を向上させるとのことです。
従来の樹脂コーティングと比較して、CNC ベースのナノ複合材料は、硬度が最大 33.99 %(ショアD硬度 79)向上し、接着強度はほぼ 2 倍の 11.38 MPaとなり、摩耗量は 43.6 %減少しました。また、優れた電気化学的耐腐食性と紫外線安定性を示したそうです。
これは南京林業大学などの研究グループの成果です。
詳細は、EUROPEAN COATINGS のニュースをご覧ください。
ロシアのオムスク国立工科大学、BNC から皮膚代替物を開発(2026 年 2 月 3 日)
ロシアのオムスク国立工科大学(OmSTU)の研究者らは、火傷や化膿性感染症、複雑な傷による皮膚の損傷を修復するために使用できる、バクテリアナノセルロース(BNC)由来の革新的な皮膚代替物を開発しています。
ロシアのメディア TV BRICS が 1 月 26 日に掲載した記事によりますと、研究チームは微生物培養によって生産される BNC の一種である kombucha zoogloea をベースに生分解性の創傷被覆材を開発しています。
Kombucha(コンブチャ)は、複雑な化学組成と高い生理活性化合物含有量で知られており、強力な抗菌作用を示します。特に注目されたのは、高い機械的強度と生体適合性を備えたBNCからなるズーグロエア構造です。この構造は、創傷被覆材や皮膚代替物などの医療・生物医学用途に適しています。
研究者らによると、この素材は、合成ポリマーや細胞培養から作られる従来の皮膚代替品に比べてさまざまな利点があり、。高価な試薬、滅菌細胞株、複雑なバイオリアクターシステムを必要としないため、安全性と有効性を維持しながら製造コストを大幅に削減できるとのことです。
さらに素材は、抗菌作用に加え、潜在的な抗酸化作用や保護作用を持つと考えられており、医療用途への期待が高まっています。
この材料は既存の創傷ケア製品と競合可能となるだけでなく、生体適合性、抗菌性、現地生産の可能性といった付加的な利点も備えています。このプロジェクトは現在開発段階にあり、研究者たちはこの技術の特許申請を準備してます。
詳細は BRICS TV の記事をご覧ください。
メイン大学と ORNL が CNF の効率的な乾燥方法を開発(2026 年 2 月 2 日)
米国・メイン大学と米国エネルギー省(DOE) オークリッジ国立研究所(ORNL)は、加熱した圧縮空気の逆回転渦を利用して、スラリー状の CNF(セルロースナノファイバー)を効率よく乾燥させる方法を開発しました。
複数のメディアに 1 月 31 日までに掲載された記事によりますと、この方法は独自のノズルと加熱圧縮空気の逆回転渦によるせん断力を利用して、CNF を急速に乾燥させるものです。
従来の凍結乾燥法やスプレードライ法と比較して、エネルギー消費量を大幅に削減しながら、乾燥 CNF の量と質を向上させることが可能です。
詳細は Phys.org のニュースをご覧ください。
中国 Green Micro-Nano イオン液体を使ってナノセルロース代替品を製造(2026 年 1 月 26 日)
中国のテクノロジー評論会社 36Kr は、1 月 23 日に、高付加価値セルロース応用プラットフォーム Green Micro-Nano が先日、数千万元規模の資金調達を完了したと発表したことを報じました。
Green Micro-Nano は中国科学院化学研究所のコア技術を使って 2022 年 10 月に設立されました。
これは、イオン液体を用いた新たなグリーン加工技術ルートを通じて、3Dセルロースゲル(CMG)、マイクロスフィア/マイクロカプセルなど、セルロースの物理的形態と化学的機能を再構築するものです。
これはセルロースナノクリスタル(CNC)やセルロースナノファイバー(CNF)とは異なり、全く新しいカテゴリーの材料です。そのスケールはナノスケールではなく、ミクロン単位(20~40μm)ですが、従来のナノセルロースの優れた特性のほとんどを備えています。
現在、Green Micro-Nano では、紙製品、日用化学品・パーソナルケア、工業用添加剤、ライフサイエンスの 4 つの主要事業分野に注力しています。
従来のナノセルロースの製造は、木材や竹などの原料を機械的、化学的、あるいは生物学的な方法で分解し、ナノスケールの極小材料を製造するという単純なものでした。このプロセス全体は、エネルギー消費量が多く、化学試薬の消費量が多く、収率が低いという問題があり、処理中に多くの副産物が生成され、廃棄物や汚染を引き起こしやすいという問題がありました。
これに対し Green Micro-Nano ではイオン液体のボトムアップ技術ルートに基づくマイクロナノセルロースの収率は 100 %に近く、原材料の無駄がほとんどありません。生産プロセスはほぼゼロの排出を実現でき、原則としてセルロースとエネルギーのみが消費されるため、グリーンで持続可能な開発の要件を満たしています。高い収率と低いエネルギー消費により、コストをさらに大幅に削減できます。
詳細は36Krの記事をご覧ください。
インドネシアの大学、海ぶどうのナノセルロースを天然保湿剤に(2026 年 1 月 23 日)
インドネシアの Hasanuddin University(ハサヌディン大学)は、緑藻類の一種である Caulerpa racemosa 由来のナノセルロースが、天然保湿剤として有望であるという研究結果を、プレスリリース配信サイト PR Newswire から本日発表しました。
Indah Raya 教授の研究チームは、インドネシア・南スラウェシ州の養殖地で、新鮮で清潔、かつ汚染物質を含まない Caulerpa racemosa を採取してナノセルロースを抽出し、その構造、粒子サイズ、そして水分保持挙動を調べました。
その結果、このナノセルロースには典型的な官能基が存在し、水分子を効率的に結合する能力があることがわかりました。ナノスケール構造により、肌表面への浸透性が向上し、均一に分布します。
現在市販されている従来の保湿剤と比較して、このナノセルロースは水分子と容易に結合し、より長時間保持することができます。合成保湿剤に比べて、より安全な代替品となり、刺激リスクが低く、肌への適合性も優れていると考えられます。
このナノセルロースは、保湿剤、フェイスマスク、ボディローション、アンチエイジング製品など、様々な処方の開発に使用できます。重要なのは、生分解性、再生可能、そして環境に優しいという点です。また、 Caulerpa racemosa の使用は、ブルーエコノミーの概念を支え、インドネシアの海洋資源の持続可能な利用を促進します。
詳細は PR Newswire の記事をご覧ください。
ナノセルロース・ドットコム コメント
「そりゃそうでしょうね」という内容です。何から作ろうと、ほぼ同じような結果になるでしょう・・・
Caulerpa racemosa は海ぶどうの一種で、インドネシアには豊富に存在し(天然か養殖かは不明)、食用にされているそうです。
ちなみに沖縄の海ぶどうは、Caulerpa lentillifera(和名:クビレズタ)で、近縁種です。
イランで西アジア初のナノセルロース創傷被覆材を実用化(2026 年 1 月 13 日)
イラン・イスラム共和国初のスマートナノセルロース創傷被覆材の発表は、国家的な偉業であるだけでなく、西アジアの医療技術における先駆的な瞬間であり、イランはインタラクティブな生体材料ベースの治癒ソリューションへの世界的な転換の最前線に立つことになります。
1 月 5 日にイランのニュースメディア PRESS TV にアップされた記事には、イランで開発されたナノセルロースを用いた創傷被覆材について解説されています。
この創傷被覆材は国家によるナノテクノロジーへの継続的な投資から生まれたもので、、受動的な被覆材としてではなく、治癒プロセスにおいて能動的かつ反応的な役割を果たします。
糖尿病性潰瘍から重度の火傷まで、最も根深い臨床課題のいくつかに対処するために設計されており、標的を絞った薬剤送達、正確な水分調節、および本質的な抗菌保護を可能にします。
イランは 20 年近くにわたり、ナノサイエンスを戦略的優先事項と位置付け、研究・イノベーションのエコシステムを体系的に育成してきました。
Nano Zist Polymer Pars, Hoda Sanat, Teba Biopolymer, Noavaran Salamat Gino などの企業は、こうしたイノベーションの主要な推進役として機能しており、多くの場合、大学の研究室から生まれ、Sonova や Shezan などのテクノロジー パークや専門アクセラレータが提供する組織的サポートの恩恵を受けているとのことです。
詳細は PRESS TV の記事をご覧ください(実物の写真もあります)。