バイオメディカル分野の製品をナノセルロースから製造する企業8社

1 Axcelon Biopolymers Corporation（カナダ）
2 Bowil Biotech Sp. o.o.（ポーランド）
3 Cellink AB（スウェーデン）
4 Cellutech AB（スウェーデン）
5 Hylomorph AG（スイス）
6 UPM-Kymmene Oyj（フィンランド）
7 Seven Industria De Produtos Biotecnologicos Ltda（ブラジル）
8 SmileSonica Inc.（カナダ）

Axcelon Biopolymers Corporation（カナダ）

BNCから創傷ケア、医療機器、組織工学、および産業用途向けの高付加価値製品を開発する企業。Nanoderm^TMは皮膚の自然な再生メカニズムを刺激し、1回の使用で傷の治癒を促進するのに役立つセルロースフィルム。

国名：カナダ

所在地：7-717 Richmond Street, London, Ontario N6A 1S2, Canada

ウェブサイト：http://axcelonbp.com/

Bowil Biotech Sp. o.o.（ポーランド）

自社で製造したBNCから、CelMat^TM ブランドの創傷被覆材、フェイス・アイマスク、化粧品を製造する。

国名：ポーランド

所在地：7, Skandynawska St. 84-120 Wladyslawowo, Poland

ウェブサイト：https://bowil.pl/en/

Cellink AB（スウェーデン）

米国に本社のあるバイオプリンティングと3D細胞培養用材料を製造する企業。EUの拠点はスウェーデン。3DバイオプリンターのバイオインクにBNCを使用している。

国名：スウェーデン

所在地：Arvid Wallgrens Backe 20, Gothenburg, 41346 Sweden

ウェブサイト：https://cellink.com/

Cellutech AB（スウェーデン）

スウェーデン王立工科大学内にある企業で、中空状軽量セルロースフォームセルロース球、磁性セルロース繊維、透明な木材、超疎水性表面などの技術を持つ。木質由来の中空状軽量セルロースの医用材料への適用を検討。

国名：スウェーデン

所在地：Teknikringen 38A 114 28 Stockholm Sweden

ウェブサイト：http://www.cellutech.se/

Hylomorph AG（スイス）

外科用インプラントのメーカー。BNCを使用した、繊維性組織の蓄積を促す技術を保有している。BNCは純度が高く、人間の結合組織の微細構造に似ており、親水性があることを利用している。

国名：スイス

所在地：Technoparkstrasse 1 8005 Zurich Switzerland

ウェブサイト：https://www.hylomorph-medical.com/

UPM-Kymmene Oyj（フィンランド）

フィンランドとスウェーデンに本社を置く、生産量世界第4位の製紙メーカー（2016年、Wikipedia）。フィンランドで採取したシラカバから作ったCNFからハイドロゲルを作り、

①ヒト細胞培養用ハイドロゲル　GrowDex^TM②創傷被覆材　FibDex^TM③3Dプリンター用バイオインク　GrowInk™

を製造・販売している。

国名：フィンランド

所在地：Alvar Aallon katu 1, FI-00100 Helsinki Finland

製品：

①ヒト細胞培養用ハイドロゲル　GrowDex^TM

培養されたヒト細胞は、動物実験の代わりに、薬物の開発、疾病モデルを使った治療法の開発に用いられる。
この製品を使うことで、ヒト細胞を3次元で培養することができる。
原料はシラカバで、成分はCNFと水のみ。生体適合性があり、動物起源の物質を含まない。
成長因子やタンパク質などのコンポーネントをゲルに直接追加するだけで簡単にカスタマイズできる。
3種類の製品がある。
GrowDex^TM：オリジナルタイプ、初代細胞からiPS細胞、ES細胞の培養に用いられる。
GrowDex^TM-T：位相コントラストと明視野イメージングに適している。
GrowDex^TM-A：任意のビオチン化分子を結合できる。

Photo: UPM Biomedicalsから借用
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②創傷被覆材　FibDex^TM

最適な水分バランスを維持する創傷治療用自己分離型包帯。
CNFからできており、生体適合性がある。またアレルギー反応を起こさない。
感染や炎症のリスクを最小限に抑えることができる。
上皮化が完了すると切り離すだけで、外科的手術は不要。

Photo: UPM Biomedicalsから借用
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③3Dプリンター用バイオインク　GrowInk™

バイオプリンティング用に細胞と直接混合できる。
原料はシラカバで、成分はCNFと水。成長因子や接着タンパク質を加えることでカスタマイズが可能。
3種類の製品がある。
GrowInk-N：純粋なCNFで作られた半透明のバイオインク
GrowInk-T：透明な陰イオンCNFバイオインク
GrowInk-ALG：架橋可能なアルギン酸塩を含むCNFベースのバイオインク

Photo: UPM Biomedicalsから借用
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Seven Industria De Produtos Biotecnologicos Ltda（ブラジル）

負傷した皮膚の治療に用いる創傷被覆材をバクテリアナノセルロースから製造している企業。この創傷被覆材は、傷や火傷の治療に優れた結果をもたらし、痛みや圧痛を和らげることができます。また傷にすぐに付着し、接着剤の使用する必要がありません。
自社ブランド以外に、OEM供給も行っている。

Nexfill：ブラジル国内およびラテンアメリカ向け
Dermafill：北米に配布され
Cuticell ® Epigraft：ヨーロッパ向け（BSN Medical）

自社ブランドNexfillのラインアップはつぎのとおり。

Nexfill Liso
ナノメートル構造のセルロース繊維で構成されたフィルムで、厚みが薄く、毒性がなく、低アレルギー性。皮膚と同じ選択的透過性を持ち、通常の発汗を可能にし、液体の放出を防ぎ、電解質とタンパク質の損失を減らし、微生物の侵入を防ぎます。
Nexfill Poroso
ナノメートル構造のセルロース繊維で構成されたフィルムで、滲出液の排出と出血を可能にするために人工的に作成された細孔があります。フィルムの線維間スペースは、フィブリン構造やその他の血液要素のアンカーポイントを提供します。これにより、フィルムは完全に接着しますが、傷の生の部分にのみ付着します。したがって、Nexfill Porosoは一時的なコンポーネントとして有機体に自然に統合され、再上皮化の進化とともにそれ自体を切り離します。またNexfill Porosoは、ガス交換を可能にし、人工的に作成された細孔からの浸出液の排出と出血を可能にします。
Nexfill Hidrogel
感染の有無にかかわらず、表面または深部の乾いたまたは湿った傷の治癒プロセスを支援する滅菌バイオセルロースゲルです。傷の水分補給を促進するアモルファスゲルであり、乾燥せず、創傷床を水和状態に保ちます。
Manta Úmida de Biocelulose（バイオセルロース湿式ブランケット）
皮膚にバリアを作ることにより、湿った環境を形成し、有効成分の浸透を促進します。また皮膚に膜を形成したり乾燥したりせず、皮膚に落ち着きとさわやかな感触を与えます。

国名：ブラジル

所在地 R. Luís Carlos Zani, 2783 – Santa Paula, Ibiporã – PR, 86200-000

ウェブサイト：http://gseven.com.br/biotecnologia/

SmileSonica Inc.（カナダ）

歯科およびヘルスケア用途の医療機器の研究、開発、製造を行う企業。CNCを用いた人工唾液を開発中。