セルロースナノファイバーエアロゲルを使った軽量電磁干渉シールド材

2020.7.10 

セルロースナノファイバー(CNF)と銀ナノワイヤーまたは炭化チタンから作ったエアロゲルが、広い周波数範囲で電磁放射を効果的にシールドできることを、スイス連邦材料試験研究所(EMPA)のZhihui ZengとGustav Nyströmらの研究チームが確認したことを、ニュースリリース(7月2日付)で発表しました。

電気モーターや電子機器は電磁場を発生するため、隣接する電子部品や信号の伝送に影響を与えないようにシールドする必要があります。薄い金属シートや金属化フォイルが使用されていますが、重いという欠点がありました。そこでCNFと銀ナノワイヤーの複合材料を製造し、電磁放射線に対するシールド効果を調べたところ、1.7mg/cm3という低密度で、高解像度レーダー放射の周波数範囲(8〜12 GHz)で40 dB以上のシールドを実現しました。

CNFと銀のワイヤーの電磁波シールド効果には、材料の細孔構造も影響します。細孔内では、電磁場が前後に反射され、さらに複合材料の電磁場をトリガーして、入射場を打ち消します。材料を予冷した金型に注ぎ、ゆっくりと凍結させると、氷の結晶の成長は、フィールドを減衰させるための最適な細孔構造を作成します。金型内で材料が下から上に固化すると、垂直方向の電磁減衰効果が弱くなります。水平方向、つまり氷結方向に垂直な方向に、減衰効果が最適化されます。この方法でキャストされたシールド構造は非常に柔軟性があり1000回前後曲げられた後でも、減衰効果は元の材料とほとんど変わりませんでした。

なお詳しい内容は、EMPAのホームページからご確認いただけます。

写真:EMPA HPより転載

さらに詳しい内容はACS Nano 2020, 14, 3, 2927–2938 に掲載されています。

ナノセルロース・ドットコムロゴ

世界のトレンドから取り残されたくない!
コストも時間もかけたくない!
どこに相談したらよいのか分からない…