構造式

TEMPO触媒酸化、単繊維を得るために日本で開発された方法

TEMPO触媒とは、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン 1-オキシル(2,2,6,6-tetramethylpiperidine 1-oxyl)のことで、酸化反応の触媒として使われます。セルロース繊維にTEMPO触媒と臭化リチウム(NaBr)と次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を加え、常温・常圧下でpH10を維持するように希NaOH水溶液を加えながら撹拌しますと、セルロース繊維の表面に露出したC6位の一級水酸基(-OH)がカルボキシ基(-COOH)に変換されます。セルロース繊維の表面に高密度で親水性のカルボキシ基のNa塩が生成することで、セルロース繊維どうしが水中で分散しやすくなり、ホモジナイザーなどで物理的な力を加えると、セルロースナノファイバーの単繊維が得られます。

TEMPO触媒酸化

この方法が発明されるまでは、基本的に機械解繊でセルロースナノファイバーを作っていましたが、機械解繊だけではセルロースナノファイバーの単繊維(これを「セルロースミクロフィブリル」といいます)を取り出すことはできませんでした。東京大学の磯貝明教授らが発明したこの方法は、セルロースナノファイバー研究に画期的な進歩をもたらしました。この功績により磯貝教授らは、森林・木材科学分野のノーベル賞といわれるマルクス・ヴァーレンベリ賞を2015年に受賞されました。

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