水に溶けず、水中の粒子を均一分散させる

セルロースは冷水、熱水に溶けないので、水の中で分散体として存在します。セルロース繊維を水に混ぜた場合、撹拌することで均一になりますが、濃度によっては静置すると沈殿を生じます。セルロース繊維をナノサイズまで細かくしたナノセルロースも、熱水、冷水に溶けませんが、重量あたり水酸基(-OH)の数がセルロース繊維よりも多いため、ナノセルロースは水をしっかりとキャッチし、均一分散しやすいと考えられます。また水中のナノセルロースの濃度が高くなると、ナノセルロースの水酸基同士の間で水素結合を生じ、分散しているナノセルロース全体がゆるやかなネットワーク構造を作ります。ネットワーク構造が生じると水溶液の粘度が高くなり、水分散体の中の粒子の沈降を防ぎます。このようにナノセルロースの分散性は、水酸基が多いことに起因しています。

ところで、セルロースは一般的に使われる有機溶媒にも溶けません。ナノセルロースも有機溶媒に溶けませんが、ナノセルロースに少量の水が含まれている場合、ナノセルロースと水が結合することで、ナノセルロースが集まり、塊になってしまうことがあります。また樹脂、エラストマー、ゴムにナノセルロースをそのまま混ぜた場合も、ナノセルロースが塊になってしまうことがよくあります。ナノセルロースを有機溶媒中で均一分散させるため、ナノセルロースの表面を化学修飾して、極性の水酸基を非極性の官能基に変えることがあります。またこのほかにも、さまざまな方法で無極性の物質の中でナノセルロースを分散させるための方法が開発されています。

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