キチンナノファイバー、セルロースは含まないが似た特性を示す

キチンはエビ、カニ、昆虫などの骨格を構成している成分で、セルロースに似た構造をしています。セルロースはグルコースがβ-1,4結合で横一列につながったセルロース分子鎖が束になったものですが、キチンはN-アセチル-D-グルコサミンがβ-1,4結合でつながった高分子多糖が凝集したものです。キチンは分子間・分子内に強固な水素結合があるため固く凝集しており、一般の溶剤には溶けず、その利用は進んでいませんでした。鳥取大学の伊福伸介教授は、固体のキチンをpH3の酢酸と混ぜてグラインダーや高圧ホモジナイザーを使って物理的に解繊することで、キチンナノファイバーの水分散体を製造する技術を確立しました。これはキチンを正に帯電させてから解繊することで、静電反発によって繊維がほぐれやすくなることを利用したものです。得られたキチンナノファイバーの径は約10nmなので、その水分散体やフィルムは可視光を散乱せず、透明に見えます。

伊福教授が設立した株式会社マリンナノファイバーはキチンナノファイバーを販売しており、それを使った化粧品も多数発売されています。具体的には、ジェル、クリーム、ハンドクリーム(株式会社マリンナノファイバー)、プレミアムアイマスク(株式会社ジャパンビューティープロダクツ)、二重まぶた化粧品(株式会社Dear Laura)、頭皮用育毛剤(株式会社コラボプロ)、ジェル状美容液(シャレコ株式会社)などがあり、今後、さらに増える見通しです。また中国のファイブヘルツ株式会社が製造・販売している傷口の消毒液にも、キチンナノファイバーが使用されています。

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