ナノセルロースを使ってメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を100%殺菌

2021.2.13 

接触するとMRSAがほぼ100%殺菌される生体高分子を、ナノセルロースと樹脂由来の化合物を組合せることによって、ヘルシンキ大学が開発しました。

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA:Methicillin-resistant Staphylococcus aureus)は、多くの抗生物質に対する耐性を発達させた黄色ブドウ球菌です。免疫力が低下した患者が感染すると、通常では起きないような感染症(日和見感染)となり、一旦発症するとほとんどの抗生物質が効かないため、治療は困難になります。特に術後の創部感染、骨感染(骨髄炎・関節炎)、感染性心内膜炎、臓器膿瘍、敗血症などは、後遺症や死亡につながる可能性があります。

ヘルシンキ大学薬学部のMs. Ghada Hassanは、MRSAを標的とする生体高分子と化合物の設計と合成を研究し、ナノセルロースと樹脂由来の化合物を組み合わせることにより、接触時にMRSAをほぼ100%効率的に殺す新しい生体高分子を発見しました。この材料は生体適合性があり、ヒトの血液細胞に対する重大な毒性はありません。そのためバクテリアの細胞は死にますが、人間の細胞は死にません。そのためインプラントや血管ステントなど、高度な生体材料として、また創傷被覆材として、生物医学的用途に使用できる可能性があります。この材料は、グラム陽性菌であるMRSAを殺すだけでなく、グラム陰性菌である大腸菌に対しても有効です。

ホームページで発表された内容はここまでで、詳しい内容は2月20日10時から、ヘルシンキ大学薬学部で博士論文の審査会が開催され、そこで公表されます。この審査会はストリーミング配信される予定です。詳しい内容はヘルシンキ大学のホームページをご覧ください。

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