キチンナノファイバーを配合した洗髪剤が毛髪のハリ、コシを強化

2021.1.19 

キチンナノファイバーを配合した洗髪剤が毛髪のハリ、コシを強化したとの検証結果、大村塗料株式会社(本社:鳥取市)が発表したことが、塗料・塗装専門新聞社が運営するペイント情報サイト、コーティングメディアオンラインに1月13日に掲載されました。またシャープ化学と共同開発している構造用接着剤についても、接着強度が向上したとの知見を得ており、生分解性、人体に害を及ぼさないバイオマス機能性添加剤として用途展開に弾みがつくと報じています。

キチンナノファイバーは、エビやカニの殻から抽出される天然高分子であるキチンをナノファイバー化したもので、海洋資源の有効活用策として化粧品や養毛剤、人工皮膚、創傷治癒材、健康食品など多種多様な製品に応用展開が期待されています。大村塗料では、キチンナノファイバー含有抗菌・抗ウイルス内装用塗料「キトサンエイト」を開発し、発売しています。2017年には、パイロットプラントでの製造特許を取得し、マイクロバブルを活用した解繊処理を加えた独自製法を活用することで、供給の課題となっていた製造コストの低減に成功するとともに、並行して産学連携による研究開発を進めるなど用途展開を積極化してきました。

今回実施した毛髪の引張強度試験では、10人の日本人女性(10代)の毛髪(5cm)に対し、部分加水分解したキチンナノファイバー5%を塗布した結果、弾性率は未処理と比べて約36%上昇、最大応力は約34%増、破断ひずみも約1%増と良好な結果が得られたとのことです。これらの試験項目は、髪の毛の張りやコシに関するもので、大村社長は「リンス効果により毛髪の強度が向上したことを示している」「電子顕微鏡でもキチンナノファイバーが毛髪面に広く配向し、強度向上に寄与していることが分かる」と話しているとのことです。

先行して実施しているシャープ化学との共同開発においても酢酸塩化ビニル系接着剤に濃度1%の分散液を1%添加し、20%の強度向上が得られたとの検証を得ており、液体製品の物性向上に寄与する新規材料として市場投入を目指しています。

普及拡大を目指す上で、最大の特長となるのがバイオマス性能で、廃棄されるカニやエビの殻を再利用する天然由来の機能性材料であることや、100%生分解性を有し、「例えば肺に取り込んだとしても容易に酵素分解される」など人工臓器への採用も可能な安全性が魅力となっています。大村社長によると「現在、サンプル提供として、8,000円/kg(1%分散液)で提供しているが、量産拡大により更にコストは抑えられると考えている」とのことです。

詳しくは情報サイトの記事をご覧ください。

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