ゼラチンとセルロースナノクリスタルから創傷被覆材用材料を開発

2020.11.20 

ゼラチンとセルロースナノクリスタル(CNC)をベースにした創傷被覆材用の材料を、ロシアのITMO大学(サンクトペテルブルグ)とトロント大学の研究者が、開発したことが、医療情報サイトMedical Expressに11月19日付で掲載されました。抗生物質を使用するたびに、生き残った細菌は抗生物質に対する耐性を獲得しますが、その結果、治療が非常に難しい細菌が発生します。これらは深刻な合併症の原因となる可能性があるため、世界中の研究者が抗生物質を使用せずに感染症と戦うための新しい方法を探しています。不十分に治療された創傷は重度の感染の可能性があるので、少なくとも感染を引き起こさないためには、創傷被覆材は抗菌性を備えている必要があります。現在、抗生物質耐性を発現する細菌のために従来の抗菌製品の使用を減らすという傾向があります。

そこで、ITMO大学とトロント大学の研究者は、細胞増殖に好ましい条件を提供することにより、治癒過程を促進するとともに、抗菌性を持つハイドロゲルを開発しました。材料のベースは、修飾されたCNCとゼラチンです。ハイドロゲルは栄養を与えるFe³⁺イオンを吸着できるため、感染の拡大を防ぎます。さらにカーボンナノドットで修飾することにより、紫外線を照射すると青いバンドで光るようにしました。包帯がまだイオンを吸着する能力を使い果たしていない場合、光ります。完全にイオンで覆われている場合、光りません。

この材料は、抗生物質耐性菌を撃退し、創傷治癒プロセスをスピードアップすることができます。将来的には、この材料はゲルベースの創傷被覆材の製造に使用される可能性があります。研究成果はChemistry of Materialsに掲載されています。詳細は、論文をご確認ください。

ナノセルロース・ドットコムロゴ

世界のトレンドから取り残されたくない!
コストも時間もかけたくない!
どこに相談したらよいのか分からない…